当院の治療方針
断脚をせずに、腫瘍を切除し、フラップ形成術や皮膚移植を行うことを提案しています。この手術でほとんどのケースに対応できると至りました。
手術の目的は、今後のQOLを優先することです。今までの経験値から、いちど手術を行えば、その後転移や再発をせずに過ごせることが多いと考えます。データからみても、再発率は低くありませんが、長い再発期間をかけて大きくなるようです。再発率と転移率のデータはこちらを参考にしてください。
もし再発しても、健康状態が良ければ小さいうちに取るなど早期対応ができると考えます。あるいは、QOLを維持したまま寿命を全うするまで、再手術せずに済む場合が多いです。病気の根治ではありませんが、今はこれが最善の方法だと考えています。
基本的に抗がん治療は行わない方針です。稀に、血管肉腫に関しては、レーザーとICGを用いた治療を試験的に行なっています。症例紹介(前編:軟部組織肉腫)に続く