症例紹介(後編:レーザー治療)
症例:中型犬 15歳 雌
主訴:左肘の腫瘍(軟部組織肉腫)が拡大し自潰
治療①:フラップ形成術
治療②:レーザー治療
術後1週間経過しても一部の皮膚が生着せず、約40%が壊死し剥がれてしまいました。次にレーザー治療を行なうと、皮膚欠損部はみるみる小さくなり、再手術することなく約1ヶ月後に治癒しました。
この高齢犬は、過去に乳腺腫瘍の手術を受け、その傷跡が何ヶ月も癒合しなかったという報告がありました。そこで、レーザー治療を行なったところ傷跡が治癒した経緯があり、効果が期待できました。それでも再手術を考えていましたが、今回もレーザーの効果は抜群でした。レーザー機器の担当者によると、効果がある場合ばかりではなく個体差があるようです、とのことでした。しかし今後、レーザーの有効性が認められる場合には使っていきたいと考えています。