今回は、猫の上腕骨斜骨折の症例を紹介します。
骨折にも、様々な折れ方があります。
まっすぐ横におれる横骨折、小さく粉々に折れる粉砕骨折など。
今回の症例では、斜骨折といって、骨が裂けるように斜めに折れたケースです。
この記事には、手術中の画像が含まれます。画像をモノクロに加工してありますが、苦手な方はご注意ください。
今回のケースでも、プレートとスクリューを使った内固定を用い整復手術を行いました。
斜めに折れている様子がわかります。さらに、骨折面がずれています。
患部を切開し、骨折部を露出させたところです。 骨折面がずれていることがわかります。 |
骨折面が合うように整復しました。 |
骨の位置を整復しただけでは固定されず、またずれた位置に戻ってしまうのでプレートとスクリューで固定します。
今回の症例では、斜めに骨折していたため肩やひじの関節の近い部分まで固定する必要がありました。
そのため、最後に埋め込んだプレートやスクリューで、関節の動きが妨げられないか確認してから傷を閉じました。
術後2日目には、術後の痛みもあるのか体重をかけて歩きません。
術後4日目には、だいぶ足を使って歩く様子が見られます。
今後は、定期的な通院で経過を見ていきます。
11/29追記
術後約2か月後、固定のために入れていたプレートを除去しました。
骨折したラインが分からなくなり、 |
プレートを取っています |
プレートは、そのまま入れたままにしておくことも多いです。
しかし、この症例では若かったため今後の成長のことや、プレートを入れたままにしておくと骨が吸収されることがあるためそれを防ぐため、避妊手術の実施と同時に行いました。
他にも様々な症例を紹介しています。
興味がありましたら、こちらをご覧ください。